SHIROBAKO六年ぶりくらいにTV版見てからの、劇場版見た感想

↓まずはテレビ版感想

TV版についてはまず当時リアタイで見てた人たちの間で評価が割れている印象があって、理由がよくわかっていなかったけど、色んな作品を見まくった今ならなんだかそれが理解できた気がする
つまり、えげつない現実を描いたと思ったらそれがファンタジーのようにトントン拍子に解決しちゃう、ご都合主義的な部分だ
このご都合主義な側面は確かに随所にあって、マジでヤバい場面になるとそれまで30年以上誰からも評価されてなかった杉江さんがいきなり動き出したりとか最後の最後矢野さんが都合よく復帰してきたりとかっていうのは確かにある
けどその辺はテンポがうまけりゃ別にいいかと個人的には思う

というか気付いたけど、自分は基本的に物語にハッピーエンドを求めているから、やっぱりそういう終わり方に、どう気持ちよく見せていって(連れて行って?)くれるかというのを物語で一番重視しているのかも(たまにはそうじゃないやつ見たくなる)
TV版最終回最後の宝船、同好会時代の絵より格段にクオリティアップしてて暗に全員の成長を示唆してるの素晴らしい
そもそも、あの場に五人いることじたいがご都合主義じゃねぇか!!とも思う、理解できる
けどそこまでに至る構成がめちゃくちゃ気持ちよくて、こういう現実準拠だけどファンタジーみたいな、境界が曖昧かつ、制作側がこういう風に視聴者の気持ちを持って行きたい!!!みたいなのがありありと見えるものに対し全力に乗っかれる人は最高に楽しめるんじゃないかと思う

批判の対称になりがちな"ご都合主義"、"露骨"な展開も物によってはめっちゃ好きになっているということに気付けた
SHIROBAKO、いい作品です



というとこまでが改めてTV版を見た感想なんだけど、劇場版を見た上でもSHIROBAKO全体のこの感想はあまり変わらなかった
とにかく前向きエンジン全開爽快ドッコイショシャッセ~~~みたいな感じ、すごい見てて気持ちいい
以降映画版感想

 



劇場版にいてはは、マァ色んなままならないこと人生たくさんあるけど、案外頑張って生きるのも悪くないよね~ていうメッセージ性を感じた
より現実的に嫌な部分とかも描いてどうにもならない部分も描きつつも、最終的には視聴者が移入できる立場の人間はどことなく楽しそうに仕事をしていてあぁこんな風に働くのも悪くないのかなぁと少しだけ思わせてくれるような
いや冷静に絶対あの立場、たとえば葛城Pとかの立場にはなりたくないけど笑

こういった作品は徹底的にリアルに描こうとするともうそれはただのドキュメンタリー作品になってしまってたぶん根本的に設定しているであろうテーマとは外れたものになってしまうというのはあるだろうと思う
ミュージカルシーンとかアニメ制作会社に突入する場面とかの破天荒な演出からは、とにかくこの作品ではやりたい演出をなんでもやってやるんだという気概が感じられたと同時に視聴者に対してどのような姿勢で作品を見ればいいか、身構えさせてくれたと思う
TV版からずっと思ってるけど、SHIROBAKOはリアリティがどうのとかそういう作品じゃなく、アニメーション制作を舞台として、何を描きたいか・何を伝えたいか・登場人物たちがどういった生き様を見せるか、ということに主題が置かれてると思う
リアルな題材を置きつつも、テーマはもっと生きるモチベーションを保つ根幹的、絶対的なことをテーマにしていると感じる
明日どうなるかわからないけれども毎日毎日みっともなくあがいて生きようという、正直ちょっとクサいとも思ったけれども、だけどそんなバカ正直クソドストレートな前に進むこと・生きることへの賛歌を描いてくれている

このSHIROBAKOで活き活きと描かれているキャラクター達を見ても明日から仕事頑張ろうとかやりたいことをもっとやろうとかそんなことは正直大して思わない
だけどなんとか明日も死なずに生きていこうという勇気が湧く
そんな前向きな気持ちがもらえる、本当に素晴らしい作品だと思った

SHIROBAKOよいつまでも!